大井ウエスト

夏の甲子園2017



大井ウエスト出身の選手も甲子園を目指そう!

2016年第98回の模様 → 夏の甲子園2016


ページTOPへ  第99回高校野球選手権大会夏の甲子園

 朝日新聞記者 
 達の事前予想
 
 スポナビと筆者 
 のBEST8予測
 
 頑張れ! 
 花咲徳栄
 
 組合せ 
 と結果
 
 全チーム 
 登場して
 
 2回戦 
 終わって
 
 3回戦 
 終わって
 
 準々決勝   準決勝   決勝 

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甲子園と言えばこの歌だ…栄冠は君に輝く(作詞:加賀大介 作曲:古関裕而) 少年野球の開会式の入場行進でもこの曲を使う。いつか甲子園をめざせ、という気持ちを込めて・・・

♪ 雲は湧き 光溢れて 天高く 純白の球 今日ぞ飛ぶ

♪ 若人よ いざ まなじりは 歓呼にこたえ

♪ いさぎよし 微笑む希望 ああ栄冠は君に輝く


 第99回全国高等学校野球選手権の組み合わせ抽選会が4日に大阪市内のフェスティバルホールで行われました。阪神甲子園球場で7日に開幕する予定でしたが、台風5号の影響で開会式は8日に順延、以降1日ずつ後ろへずれました。
 史上初の2度の春夏連覇を目指す優勝候補筆頭大阪桐蔭(大阪)は、4日目の第4試合で米子松蔭(鳥取)と対戦、昨年の夏の甲子園の優勝校である作新学院(栃木)は連覇を狙うと言われていますが、センバツでは2回戦敗退、2日目の第1試合でセンバツBEST8の盛岡大付(岩手)と激突します。盛岡大付はこのところ甲子園では上位キラーと言われています。花咲徳栄は第3日第2試合で開星(島根)と対戦します。勝てば次は木更津総合(千葉)と当たるかもしれません。第4日:8月11日には優勝経験校が5校、ゾロゾロと優勝候補が登場します。いきなりつぶしあいという感じです。 


ページTOPへ  ■ 甲子園でも頑張れ!花咲徳栄
 今春関東大会で優勝した浦和学院と3年連続の夏の甲子園を目指す花咲徳栄との埼玉大会決勝戦の予想は一般的に浦和学院有利でした。ところが苦戦の連続の浦和学院に対し、花咲徳栄は圧倒的な力で相手を寄せ付けずに決勝に進むという対照的な経過でした。投手力では花咲徳栄がやや上回り、打線の迫力では浦和学院が上でした。一般に苦しんでも勝ち上がるのは実力があるからで、浦和学院有利も頷けますが、筆者は花咲徳栄が勝つのでは?と思っていました。それは現役選手の甲子園経験の有無です。花咲徳栄の選手たちは全国に名を知られた言わばスター軍団、しかし昨年作新学院に負けた口惜しさを再び甲子園で晴らしたいという思いを持っていたはずです。昨年の敗戦で監督は落ち込んだでしょう。しかし逆に選手たちは発奮したようです。ベンチの様子を見ても、選手たちが自主的に自分たちの野球をやっている、監督はそれを見守って、任せているという印象でした。本当に強いチームというのは、そういうチームなのです。綱脇→清水の勝利の方程式リレーと守り勝つ野球で、今夏は昨年を越える結果を残して欲しいものです。   花咲徳栄高校校歌は春夏秋冬があります。夏はやっぱりこれですね

 ♪望む富士山 我らをいざなう
 ♪青空より澄みて校旗ひらめく
 ♪燃えあがれ校庭
 ♪走りし我ら
 ♪今日学べの基にあり
 ♪輝きわたる青春
 ♪夏の 花咲徳栄高校



ページTOPへ  朝日新聞記者達の事前予想

大会主催の朝日新聞の記者達が事前予想した結果は下記の通りです。
昨年優勝候補第1群の末尾・5番手だった花咲徳栄は、今年は第2群トップです
昨年第2群の2番手だった作新学院が花咲徳栄を破った勢いで波に乗って優勝し、今年は第1群の末尾・5番手です
筆者事前予測は下に記しますが、朝日予想は昨年もハズレ、優勝候補第1群は大阪桐蔭と秀岳館以外は疑問ですね
第1群
5校 
大阪桐蔭、秀岳館、中京大中京、横浜、作新学院
第2群
8校 
花咲徳栄、前橋育英、広陵、盛岡大付、山梨学院、明徳義塾、東海大菅生、智辯和歌山
第3群
12校 
北海、木更津総合、仙台育英、日本文理、明豊、二松学舎大付、天理、神戸国際大付、興南、大垣日大、神村学園、おかやま山陽
第4群
12校 
高岡商、青森山田、津田学園、済美、開星、東筑、彦根東、松商学園、京都成章、聖光学院、日大山形、明桜
第5群
12校 
土浦日大、三本松、米子松蔭、滝川西、鳴門渦潮、波佐見、聖心ウルスラ、日本航空石川、下関国際、坂井、藤枝明誠、早稲田佐賀

ページTOPへ  BEST8予測;スポナビと筆者
下記組合せの左上からA〜D、右上からE〜Hのブロック、それぞれのブロックを勝ち抜けばBEST8で、その後抽選
ブロック 校数 スポナビ予測 筆者予測;本命 筆者予測;穴
北海(南北海道) 神戸国際大付(兵庫) 天理(奈良)
二松学舎大付(東東京) 二松学舎大付(東東京)
神村学園(鹿児島) 神村学園(鹿児島) 京都成章(京都)
東海大菅生(西東京) 東海大菅生(西東京) 青森山田(青森)
盛岡大付(岩手) 盛岡大付(岩手) 済美(愛媛)
花咲徳栄(埼玉) 花咲徳栄(埼玉) 前橋育英(群馬)
秀岳館(熊本) 秀岳館(熊本) 横浜(神奈川)
仙台育英(宮城) 大阪桐蔭(大阪) 仙台育英(宮城)


ページTOPへ  2017年夏の甲子園 組合せと結果
埼玉高校野球情報局のページにリンクします

【第1日:8月8日】 1回戦 10時30分 彦根東(滋賀) 6−5 波佐見(長崎)
1回戦 13時00分 済美(愛媛) 10−4 東筑(福岡)
1回戦 15時30分 藤枝明誠(静岡) 6−7 津田学園(三重)
【第2日:8月9日】 1回戦 8時00分 作新学院(栃木) 1−4 盛岡大付(岩手)
1回戦 10時30分 松商学園(長野) 12−3 土浦日大(茨城)
1回戦 13時00分 前橋育英(群馬) 12−5 山梨学院(山梨)
1回戦 15時30分 日大山形(山形) 3−6 明徳義塾(高知)
【第3日:8月10日】 1回戦 8時00分 木更津総合(千葉) 5−6 日本航空石川(石川)
1回戦 10時30分 開星(島根) 0−9 花咲徳栄(埼玉)
1回戦 13時00分 聖光学院(福島) 6−0 おかやま山陽(岡山)
1回戦 15時30分 早稲田佐賀(佐賀) 2−5 聖心ウルスラ(宮崎)
【第4日:8月11日】 1回戦 8時00分 広陵(広島) 10−6 中京大中京(愛知)
1回戦 10時30分 横浜(神奈川) 4−6 秀岳館(熊本)
1回戦 13時00分 興南(沖縄) 6−9 智弁和歌山(和歌山)
1回戦 15時30分 大阪桐蔭(大阪) 8−1 米子松蔭(鳥取)
【第5日:8月12日】 1回戦 9時30分 滝川西(北北海道) 3−15 仙台育英(宮城)
1回戦 12時00分 日本文理(新潟) 9−5 鳴門渦潮(徳島)
2回戦 14時30分 北海(南北海道) 4−5 神戸国際大付(兵庫)
【第6日:8月13日】 2回戦 8時00分 大垣日大(岐阜) 0−6 天理(奈良)
2回戦 10時30分 三本松(香川) 9−4 下関国際(山口)
2回戦 13時00分 明桜(秋田) 2−14 二松学舎大付(東東京)
2回戦 15時30分 明豊(大分) 7−6 坂井(福井)
【第7日:8月14日】 2回戦 8時00分 京都成章(京都) 2−3 神村学園(鹿児島)
2回戦 10時30分 高岡商(富山) 1−11 東海大菅生(西東京)
2回戦 13時00分 青森山田(青森) 6−2 彦根東(滋賀)
2回戦 15時30分 済美(愛媛) 7−1 津田学園(三重)

ページTOPへ  全チーム登場した結果は?
【第7日:8月14日】2回戦第三試合青森山田(青森)が最後の登場チームです
朝日新聞の記者達の事前予想と、スポナビと筆者のBEST8予測の途中経過は
第1群 5校  大阪桐蔭、秀岳館、中京大中京、横浜、作新学院
第2群 8校  花咲徳栄、前橋育英、広陵、盛岡大付、山梨学院、明徳義塾、東海大菅生、智辯和歌山
第3群 12校  北海、木更津総合、仙台育英、日本文理、明豊、二松学舎大付、天理、神戸国際大付、興南、大垣日大、神村学園、おかやま山陽
第4群 12校  高岡商、青森山田、津田学園、済美、開星、東筑、彦根東、松商学園、京都成章、聖光学院、日大山形、明桜
第5群 12校  土浦日大、三本松、米子松蔭、滝川西、鳴門渦潮、波佐見、聖心ウルスラ、日本航空石川、下関国際、坂井、藤枝明誠、早稲田佐賀
第1群のうち敗れた3校は緒戦第1群ないし第2群の強敵との潰し合いでの敗退、第2群はスゴイですね、第3群も半数以上生き残り
ブロック 校数 スポナビ予測 筆者予測;本命 筆者予測;穴
北海(南北海道) 神戸国際大付(兵庫) 天理(奈良)
二松学舎大付(東東京) 二松学舎大付(東東京)
神村学園(鹿児島) 神村学園(鹿児島) 京都成章(京都)
東海大菅生(西東京) 東海大菅生(西東京) 青森山田(青森)
盛岡大付(岩手) 盛岡大付(岩手) 済美(愛媛)
花咲徳栄(埼玉) 花咲徳栄(埼玉) 前橋育英(群馬)
秀岳館(熊本) 秀岳館(熊本) 横浜(神奈川)
仙台育英(宮城) 大阪桐蔭(大阪) 仙台育英(宮城)
筆者予測;本命はすべて勝ち残り、穴の敗退2校は緒戦で本命との対決、どちらかが生き残りと予測したらやはり本命が残りました
ただ予想外は2回戦で花咲徳栄と対戦するはずの木更津総合の土壇場逆転負け、前橋育英の皆川投手の素晴らしいピッチングです

第8日は8月15日が雨のため翌日に順延、決勝戦は8月23日の予定です
【第8日:8月16日】 2回戦 8時00分 盛岡大付(岩手) 6−3 松商学園(長野)
2回戦 10時30分 前橋育英(群馬) 3−1 明徳義塾(高知)
2回戦 13時00分 日本航空石川(石川) 3−9 花咲徳栄(埼玉)
2回戦 15時30分 聖光学院(福島) 5−4 聖心ウルスラ(宮崎)
【第9日:8月17日】 2回戦 9時30分 広陵(広島) 6−1 秀岳館(熊本)
2回戦 12時00分 智弁和歌山(和歌山) 1−2 大阪桐蔭(大阪)
2回戦 14時30分 仙台育英(宮城) 1−0 日本文理(新潟)

ページTOPへ  2回戦終わっての結果は?
2回戦が終わりBEST16時点で、朝日新聞の記者達の事前予想と、スポナビと筆者のBEST8予測の結果は
第1群 5校  大阪桐蔭、秀岳館、中京大中京、横浜、作新学院
第2群 8校  花咲徳栄、前橋育英、広陵、盛岡大付、山梨学院、明徳義塾、東海大菅生、智辯和歌山
第3群 12校  北海、木更津総合、仙台育英、日本文理、明豊、二松学舎大付、天理、神戸国際大付、興南、大垣日大、神村学園、おかやま山陽
第4群 12校  高岡商、青森山田、津田学園、済美、開星、東筑、彦根東、松商学園、京都成章、聖光学院、日大山形、明桜
第5群 12校  土浦日大、三本松、米子松蔭、滝川西、鳴門渦潮、波佐見、聖心ウルスラ、日本航空石川、下関国際、坂井、藤枝明誠、早稲田佐賀
第1群は大阪桐蔭のみ、第2群と第3群が半数以上生き残り
ブロック 校数 スポナビ予測 筆者予測;本命 筆者予測;穴
北海(南北海道) 神戸国際大付(兵庫) 天理(奈良)
二松学舎大付(東東京) 二松学舎大付(東東京)
神村学園(鹿児島) 神村学園(鹿児島) 京都成章(京都)
東海大菅生(西東京) 東海大菅生(西東京) 青森山田(青森)
盛岡大付(岩手) 盛岡大付(岩手) 済美(愛媛)
花咲徳栄(埼玉) 花咲徳栄(埼玉) 前橋育英(群馬)
秀岳館(熊本) 秀岳館(熊本) 横浜(神奈川)
仙台育英(宮城) 大阪桐蔭(大阪) 仙台育英(宮城)
筆者予測は秀岳館だけがハズレでした。守りのミスで広陵に敗れました。大阪桐蔭も智辯和歌山に辛勝、負けても仕方ない試合でした
仙台育英と日本文理戦は1、2回戦通じて最高の試合、互いにエースが好投、それを支えるバックは美技連発、野球で一番シビレル1−0

【第10日:8月18日】 3回戦 8時00分 神戸国際大付(兵庫) 1−2 天理(奈良)
3回戦 10時30分 三本松(香川) 5−2 二松学舎大付(東東京)
3回戦 13時00分 明豊(大分) 9−8 神村学園(鹿児島)
3回戦 15時30分 東海大菅生(西東京) 9−1 青森山田(青森)
【第11日:8月19日】 3回戦 8時00分 済美(愛媛) 7−12 盛岡大付(岩手)
3回戦 10時30分 前橋育英(群馬) 4−10 花咲徳栄(埼玉)
3回戦 13時00分 聖光学院(福島) 4−6 広陵(広島)
3回戦 15時30分 大阪桐蔭(大阪) 1−2 仙台育英(宮城)

ページTOPへ  3回戦終わっての結果は?
さあ、BEST8が揃ったところで、朝日新聞の記者達の事前予想と、スポナビと筆者のBEST8予測の結果は
第1群 5校  大阪桐蔭、秀岳館、中京大中京、横浜、作新学院
第2群 8校  花咲徳栄、前橋育英、広陵、盛岡大付、山梨学院、明徳義塾、東海大菅生、智辯和歌山
第3群 12校  北海、木更津総合、仙台育英、日本文理、明豊、二松学舎大付、天理、神戸国際大付、興南、大垣日大、神村学園、おかやま山陽
第4群 12校  高岡商、青森山田、津田学園、済美、開星、東筑、彦根東、松商学園、京都成章、聖光学院、日大山形、明桜
第5群 12校  土浦日大、三本松、米子松蔭、滝川西、鳴門渦潮、波佐見、聖心ウルスラ、日本航空石川、下関国際、坂井、藤枝明誠、早稲田佐賀
昨年同様第1群は消滅、第2群4、第3群3、第5群の三本松が残っています
ブロック 校数 スポナビ予測 筆者予測;本命 筆者予測;穴 BEST8
北海(南北海道) 神戸国際大付(兵庫) 天理(奈良) 天理(奈良)
二松学舎大付(東東京) 二松学舎大付(東東京) 三本松(香川)
神村学園(鹿児島) 神村学園(鹿児島) 京都成章(京都) 明豊(大分)
東海大菅生(西東京) 東海大菅生(西東京) 青森山田(青森) 東海大菅生(西東京)
盛岡大付(岩手) 盛岡大付(岩手) 済美(愛媛) 盛岡大付(岩手)
花咲徳栄(埼玉) 花咲徳栄(埼玉) 前橋育英(群馬) 花咲徳栄(埼玉)
秀岳館(熊本) 秀岳館(熊本) 横浜(神奈川) 広陵(広島)
仙台育英(宮城) 大阪桐蔭(大阪) 仙台育英(宮城) 仙台育英(宮城)
スポナビはスゴイですね。大阪桐蔭は十中八九手にしていた勝利がスルリと逃げて仙台育英のサヨナラ勝ち、これを予測できたんですね
筆者予測とスポナビ予測が合致している4校の中から優勝校が出るでしょう。盛岡大付と花咲徳栄の潰し合いが準々決勝のヤマ、この勝者が本命か?
広陵は中村捕手の活躍でまさかのBEST8進出、さすが第2群、ここまでかな?仙台育英の長谷川投手の疲れがどうか、しかし素晴らしい投手です
三本松は唯一の公立校、籤運に恵まれましたが、朝日記者予想第5群でここまで来れただけでもアッパレ!天理と明豊も籤運に恵まれました
3回戦までで危なげなかったのは東海大菅生と花咲徳栄ですが、前橋育英を下した花咲徳栄の強さが際立っています
盛岡大付の強打は凄く、植田、比嘉、花咲徳栄の西川、例年のことですがいずれも大阪出身者が大活躍です
守備、投手力、打撃力、機動力の総合では花咲徳栄が1、続いて盛岡大付ですが、仙台育英が乗ってきています、東海大菅生にもチャンスあり

ページTOPへ  準々決勝
【第12日:8月20日】 準々決勝 8時00分 三本松(香川) 1−9 東海大菅生(西東京)
準々決勝 10時30分 天理(奈良) 13−9 明豊(大分)
準々決勝 13時00分 広陵(広島) 10−4 仙台育英(宮城)
準々決勝 15時30分 盛岡大付(岩手) 1−10 花咲徳栄(埼玉)
第2群花咲徳栄、広陵、東海大菅生の3校、第3群天理がBEST4に進みました。
 2015年夏準優勝の仙台育英は大阪桐蔭を下した前日の3回戦で124球完投したエース長谷川を温存する策が結果的に裏目に出てしまいました。1回戦でも投げた佐川を先発に抜てきした佐々木監督ですが、広陵の中村奨成捕手に2安打を浴びるなど、3回途中で6失点KO。打線は11安打を放つも、12残塁に終わり4点しか奪えませんでした。佐川の後を受けた長谷川が8回までは1失点と粘っただけに、序盤の6失点で広陵を乗せてしまいました。しかし大差にめげず最後に意地を見せた頑張りは、さすが甲子園常連校と感じさせました。やはり投手はこの辺りで疲れが出るのは当然ですから、「エース長谷川を温存」と書きましたが、佐々木監督としてはそういうつもりではなかったと思います。しかし昨年花咲徳栄が作新学院戦でエース高橋晃ではなく、綱脇を先発させて序盤失点して、その後清水でつなぎ、高橋昂を出したら素晴らしいピッチング、しかし手遅れというのと似ています。岩井監督にも綱脇投手にも、また千丸や西川はじめ選手たちにも、この一戦は悔いの残る試合だったでしょう。疲れがあっても、やはりエースで負けたらしょうがない、という覚悟で戦いに臨む監督の気迫が、選手の闘争心を鼓舞するのです。
 天理は安定したエースの投球、コーナーをキッチリ突いて丁寧なピッチングをしますが、やはり疲れが見えた終盤に打ち込まれました。しかし土壇場6点の猛攻を見せた明豊の粘りは、応援する人たちには負けてもアッパレと拍手を浴びました。
 やはり花咲徳栄が抜群の強さ、何より守りで隙の無い点が甲子園で勝ち抜く条件に合致しています。投手力が安定しているのが強みです。それにしても強打の盛岡大付を1点に抑えた綱脇投手のピッチングは「見事」の一言でした。エースナンバー1番は清水ですが、岩井監督が実質エースと信頼するのは綱脇です。あまりにも良いピッチングなので、この日も清水投手の登板は最後の1イニングだけでした。やはり昨年の痛恨の経験が大きな糧となっていると思います。
 東海大菅生も強い!3試合でいずれも失点1点ずつ、ただ松本投手も打たれて来ています。花咲徳栄の堅実な攻めに耐えられるか?花咲徳栄は綱脇投手先発で行くでしょう。リードして清水投手につないだら勝ちパターンです。
 広陵と天理は投手にバテが出てきていますが、打ちまくって勝ち進んで来ました。ちょっと打ち過ぎ、こういう場合次の試合が心配です。ただどちらかが決勝戦に進むわけですから、順当なら第2群の広陵でしょう。中村捕手の攻守の活躍が光っています。しかし甲子園は分かりません。大阪桐蔭のように魔物に足をすくわれる恐れがあります。

花咲徳栄・綱脇投手の躍動する投球フォーム
毎日新聞・徳野仁子さん撮影2017年8月20日
とにかく惚れ惚れする制球力に注目です
4戦連続先発、溜まってる疲れ、でも頑張れ!

ページTOPへ  準決勝
【第13日:8月22日】 準決勝 10時00分 天理(奈良) 9−12 広陵(広島)
準決勝 12時30分 花咲徳栄(埼玉) 9−6 東海大菅生(西東京)
上で書いた予想通り第2群の花咲徳栄と広陵が決勝に進みました。
 「
広陵と天理は投手にバテが出てきていますが、打ちまくって勝ち進んで来ました」と書きましたが、共に19安打の超乱打戦、しかし広陵が勝ったのは何と言っても中村奨成捕手の大活躍、初回、1死二塁で先制2ランを放ち、1985年にPL学園・清原和博が記録した1大会個人最多5本塁打に並ぶと、3-4で負けていた五回、先頭で打席に入ると、左翼へソロホームラン、大会新記録となる6本塁打としました。6本塁打は右翼、バックスクリーン、左翼と打ち分けたのもスゴイ!つまりどこへ打ってもホームランということは、体の軸がシッカリしていてぶれないということです。この試合5打数4安打7打点の大暴れ、今大会17打点、38塁打とし、3部門で大会記録を更新したことになります。5試合で23打数16安打 打率.696です。打撃だけでなく強肩の上にリードも良く、俊足と来ていますから、三拍子も四拍子も揃った選手で、捕手としては10年に一人の逸材と言われます。天理は中村をマークしていましたが、どこへ投げても打たれるので、お手上げという感じでした。しかしそれにもかかわらず天理の選手たちは良く打ちました。見事な敢闘精神でした。
 「花咲徳栄は綱脇投手先発で行くでしょう。リードして清水投手につないだら勝ちパターンです」と書きましたが、やはり綱脇は6戦連続先発で疲れがありました。いつもより球が高めに浮き、打者18人に6安打を浴び、1回裏2点取られて、初めて相手に先制を許しました。それも自らの暴投の形でしたが、キャッチャーが前に弾いてボールを拾いに行ったのを見て三塁走者の田中2年生が猛然とダッシュしてホームイン、綱脇もベースカバーに走らなかったし、須永捕手も緩慢な動作ではありますが、それを見逃さない素晴らしい足でした。さらに名手千丸二塁手(主将)の1塁悪送球もあって、隙の無かったはずの守備の破綻で2点を与え、暗雲が漂いました。しかし今年の花咲徳栄が違うのはここから、2回に1点返し、その裏1点取られて突き放されてもまた3回表に2点とって追い着き、その裏また1点取られて突き放されてもまた4回表に1点とって追い着くという粘り、スゴイ試合でした。4回裏1アウト2塁で岩井監督は綱脇投手を諦め、マウンドに清水投手を送りました。「素晴らしい」と思いました。昨年の作新学院戦で綱脇投手を引っ張って、取り返しのつかない失点、その轍は踏むまいという決断、昨年の敗戦の経験が生きました。清水投手は期待に応えて素晴らしいピッチング、点の取り合いが一転落ち着きました。昨年エース高橋昂が出てきたら試合が締まったのと同じ展開です。違ったのはリードされての登板ではなく、同点だったことです。8回表に花咲徳栄が2点とって、「これで勝ったな」と思いましたが、9回裏1死1、2塁から東海大菅生1番田中2年生の当りは強烈なショートゴロ、弾いた球がセンター・ライト・セカンドのちょうど真ん中まで転がる間に、3塁ランナーに続き代打の代走上林が素晴らしい足で2塁から一気に生還、プロ選手の兄貴もビックリの劇的走塁でした。しかし清水投手は落ち着いてサヨナラを防ぎ、11回表の味方の3点につなげました。
 「
疲れがあっても、やはりエースで負けたらしょうがない、という覚悟で戦いに臨む監督の気迫が、選手の闘争心を鼓舞するのです」と書いたように、岩井監督は綱脇投手の疲れはもちろん分かっていたでしょうが、綱脇−清水で一人だ、という信念を持って、マウンドに送り出し、手遅れにならないように継投させました。

花咲徳栄・清水投手の帽子を飛ばしての力強い投球フォーム
日刊スポーツ・鈴木みどりさん撮影2017年8月22日
150kmの豪腕なのにコントロールも良く、鋭く落ちるフォークで三振を奪う
4回1死で綱脇をリリーフして7回3分の2を投げました
 試合後のインタビューで、「選手たちの負けないゾという気迫が見事でした」と問われ、岩井監督が思わず言葉を詰まらせるシーンがありました。それだけ取られても取られても取り返す選手たちの頑張りに感動したということです。野球では監督が手を打って流れを引き寄せようとしますが、実際にプレーするのは選手たちです。今年の花咲徳栄には、自分たち自身で流れを持って来る選手たちの気迫が全員から感じられます。もちろんベンチの控え選手も、スタンドで応援する選手たちも、みんなが一体となって勝とうとする迫力があります。最後の最後まで手を抜かずに攻め続けるからこそ、1回戦から9点、9点、10点、10点、9点という、大量得点が出来るのです。岩井監督はこうした選手たちの頑張りに、監督冥利に尽きる感激を覚えたのでしょう。

ページTOPへ  決勝
 さて決勝戦はどうなるか、広陵の中村捕手の打撃を抑えられるかというと、それは難しいでしょう。本塁打を打たれなければ良しと考えるしかない絶好調状態です。これを狂わせるピッチングが綱脇−清水に出来るか?がポイントです。本塁打は制球が甘くなって出るものです。抜群のコントロールの綱脇投手も疲れから本来の制球力がやや落ちています。丁寧にコーナーを突いて、四死球やむを得ず、というピッチングをするしかないでしょう。清水投手は球に力がある上に緩急と鋭い変化球があります。もうすぐU-18サムライジャパンでバッテリーを組むこの二人の対決が見ものです。
 5戦での両チームの戦績は、広陵が1回戦10―6中京大中京(愛知)、2回戦6―1秀岳館(熊本)、3回戦6―4聖光学院(福島)、準々決勝10―4仙台育英(宮城)、準決勝12―9天理(奈良)、花咲徳栄が1回戦9―0開星(島根)、2回戦9―3日本航空石川(石川)、3回戦10―4前橋育英(群馬)、準々決勝10―1盛岡大付(岩手)、準決勝9―6東海大菅生(西東京)です。つまり広陵は44得点24失点、花咲徳栄は47得点14失点です。得点は同じようなものですが、失点は大きく違います。それだけ花咲徳栄の2投手が良いということです。綱脇投手は5試合32回1/3で被安打33、奪三振19、与四死球4、防御率1.67、清水投手は5試合14回2/3で被安打10、奪三振8、与四死球3、防御率1.23です。一方広陵のエース平元銀次郎投手は本来の力が出せておらず、背番号10の山本雅也投手が先発し、相手が馴れて来ると平元を出し、打たれたら再び山本というパターンになっています。平元投手は5試合24回で被安打33、奪三振27、与四死球6、防御率4.50、山本投手は5試合20回で被安打20、奪三振19、与四死球7、防御率3.15です。ただ両左腕に対し、6人が左打者の花咲徳栄打線が打てるか?という点も見ものです。
 「花咲徳栄は綱脇投手先発で行くでしょう。リードして清水投手につないだら勝ちパターンです」というのは変わりませんが、綱脇投手の疲労度次第では最初から清水投手も有り得ます。ただ綱脇投手はタフなので、「綱脇−清水で一人だ」という信念を岩井監督は貫くのでは?中村に打たれるのは仕方ないので、その前にランナーを出さないことに両投手は全力注入するでしょう。広陵の2投手はどちらも花咲徳栄の堅実な攻めに耐えられるとは思えません。したがっていかに先制攻撃を抑え、味方打線に期待するかということになります。データからは花咲徳栄有利ですが、前に書いたように、甲子園は分かりません。大阪桐蔭のように魔物に足をすくわれる恐れがあります。
 最後に、決勝戦に臨むに当たり、両チームの監督、主将の言葉を紹介しましょう
   広陵・中井監督・・・「ここまできて優勝したくないといったらうそになる。ただ、やってきたことしか出せない。選手にはもっている力を全部出させたい」
   広陵・岩本主将・・・「みんな『やってやろうぜ』という気持ちになった。甲子園のパワーに乗っている。このまま全員一丸で優勝したい」
   花咲徳栄・岩井監督・・・「何とか中村君の本塁打を1本くらいに抑えてくれたら。埼玉勢初優勝は県民の夢でもある。背中に感じながら必死でプレーする」
   花咲徳栄・千丸主将・・・「広陵に力の差では7対3か6対4くらいで負けていると思うので気持ちでカバーしたい。粘って後半勝負。粘り強くぶつかりたい」

花咲徳栄・千丸主将の言葉が良いですね。あくまで挑戦者の気持ちでぶつかり、(得意の先制攻撃ではなく)粘り強く後半勝負、と言ってますが、実は初回から最終回まで攻撃の手を緩めず、堅実な野球に徹しようというところが本音なのではないでしょうか

【第14日:8月23日】 決勝 14時00分 花咲徳栄(埼玉) 14−4 広陵(広島)

花咲徳栄…埼玉県勢夏初優勝

チーム 1 2 3 4 5 6 7 8 9
花咲徳栄(埼玉) 2 0 2 0 6 4 0 0 0 14 16 0
広陵(広島) 0 1 1 0 1 1 0 0 0 4 13 2

■ 先攻を選びたい花咲徳栄
 花咲徳栄が投打で圧倒した試合でした。この大会で準決勝の東海大菅生戦以外すべて先制点を挙げて、その後もジワジワ加点して9点以上奪って勝ち上がってきた花咲徳栄は、基本は守りのチームでありながら、鋭い打球に機動力も生かし、8番綱脇以外は皆強打者というチームで、相手投手から見ると全く気の抜けない打線です。しかもピッチャーが清水に代わると、これまた強打者で、どこからでも点が取れます。したがって普通のチームはもつれたときを考えて後攻を選びたいのですが、花咲徳栄は千丸主将がジャンケンで勝ったら先攻を選ぶチームです。先攻を選ぶというのは、攻撃に並々ならぬ自信があるチームしか有り得ません。広陵も準決勝まですべて先攻、似たもの同士の対戦です。上で書いた千丸主将の言葉「広陵に力の差では7対3か6対4くらいで負けていると思うので気持ちでカバーしたい。粘って後半勝負」というのは、実は謙遜で、本人はその逆に思っているのですが、常に挑戦者の気持ちで、おごらず、たかぶらず、1回から最後まで手を抜かず勝負だ!というのが本心だったはずです。
■ 優勝候補を連破して波に乗った広陵
 広陵は1回戦でいきなり優勝候補の中京大中京との対戦、エース平元が3回裏に2点先制されましたが、6回表中村のソロホームランで1点、高田誠と大橋のタイムリーで3-2と逆転、7回表にも佐藤の2ランホームラン、高田誠のタイムリーで6-2と差を広げました。その裏から山本が登板、1ヒットを許しながら失点せず、8回表高田桐のタイムリー、佐藤の犠牲フライ、中村の2ランで10-2と大きくリード、しかしここから中京大中京も反撃に出て、8回裏に1点返し、最終9回裏1死をとったところで中井監督が何かひらめいたのかピッチャー交代、森をマウンドに送り山本をファーストに入れました。ところが連打で10-4とされ、更に四死球で1死満塁、これはイカン、もう平元をベンチへ下げているので再び山本がマウンドへ、三振で2死を取りましたが、押し出し四球とタイムリーヒットで10-6、一発出れば同点、しかしなんとかセカンドゴロでゲームセット。2回戦の相手も優勝候補の秀岳館、前評判では広陵不利でしたが、先発平元が好投、1−1で迎えた7回表、平元のスクイズなどで2点を挙げ、勝ち越しに成功しました。平元は8回1失点、強打の秀岳館打線を抑えたピッチングは、甲子園で優勝する投手が醸し出す雰囲気を感じました。9回表平元に代打を送り、中村の3ランが飛び出してリードを広げました。秀岳館は、先発・川端が試合をつくるも打線がつながりを欠き、広陵が10年ぶりの2回戦突破。3回戦の福島・聖光学院戦では平元が先発するも逆転されて、リリーフした山本が好投する間に同点に追いついて、9回表中村の2ランで勝ち越して勝ちました。これが決勝までで一番危ない試合でした。
■ お互い先発はオーソドックスに平元と綱脇
 広陵先発は平元銀次郎、あまり調子が良くないので、準々決勝、準決勝では背番号10の山本雅也が先発し、平元がリリーフ、相手打線が合ってくると再び山本というパターンでしたが、中井監督はやはりエースの奮起に期待したのでしょう。一方の花咲徳栄は1回戦から圧倒的な強さを発揮、接戦は準決勝の東海大菅生だけでしたが、この試合でも先制されながらすぐに得点する粘りで、清水が登板してからは明らかに優勢に試合を進めました。9回裏に追いつかれたものの、流れは花咲徳栄にありました。「綱脇−清水は二人で一人、半々投げてくれれば良い」と言っていた岩井監督は、やはり勝利の方程式、綱脇を先発させました。このパターンで勝ってきましたから、これだけは崩すまいと思っていたのでしょう。昨年の作新学院戦での口惜しい思いは、岩井監督のみならず綱脇、清水、千丸ほか全員の思いです。甲子園で勝つには守りは当然ながら強い打球を打つこと、冬場も聖望学園にならってハンマーでバッティングイメージしながら大型タイヤを叩く筋力トレーニングに励んだそうです。綱脇と清水は寮でも同部屋で、「二人で一人」の固い絆で結ばれていました。試合終了後に二人で腕を回して、見詰め合ってニコニコしながらストレッチする姿が印象的でした。打撃が鋭くなってきたいまどきの夏の甲子園では、どんな好投手でも打たれる、ダブルエースを作り上げないと勝てない、というのが強豪チームの監督さんが口を揃えて言うことです。実際今大会でも勝ちあがったチームはそういうチームでした。
■ 先制パンチ・・・花咲徳栄、追いすがる広陵
 1回表、花咲徳栄は1番太刀岡、2番千丸の二塁打でチャンスを作り、無死2、3塁から3番西川愛也の中前適時打で2点を先制、得意の形に持ち込みました。センターと二塁手の間にポトリと落ちた打球、甲子園では風の関係でここに落ちる打球が多いのですが、振り切ったからこそ詰まらされても落ちた”ナイスヒット”でした。1回裏、広陵は2番吉岡がレフトへヒット、3番中村の前にランナーを出しました。中村はレフトへの二塁打、三塁コーチャーは腕をグルグル回しましたが吉岡は自重、何かが逡巡させたのでしょう、思い切って走っていれば展開は違っていたと思います。アレ?どうして止まったのだろうと一瞬思いました。コーチャーの指示通り走っていれば、肩が万全でない今の西川ならばホームインできました。この辺りが花咲徳栄にとってはラッキー、広陵は何かが足りなかったのです。それでも1死2、3塁の1打同点のチャンス、しかし4番加川空振り三振、5番大橋ピッチャーゴロと綱脇が見事なピッチングで二者残塁。2回表花咲徳栄は7番小川がレフトへヒット、8番綱脇の送りバントはフライアウト、それならと小川を走らせましたが強肩中村に阻まれました。9番岩瀬は簡単に終わらないぞという執念の打席、カット、カットでフルカウントからの10球目、高いと見てバットを置いたら球審ストライクコールで見逃し三振、ボールは振らない花咲徳栄打者の面目躍如でしたが、平元の球が力が無かった分落ちて来たのでしょう。これは仕方ありません。2回裏、広陵は平元銀次郎の右翼線を破る適時二塁打で1点を返しました。内角低め、膝元に落ちる難しい球、先発綱脇の見事なコントロールでしたが、これを打ち返して野村1塁手も届かないベースぎりぎりの鋭い打球、これは打ったほうがアッパレという打球でした。しかし、1点止まり、流れは奪えません。
■ 花咲徳栄が2点取ると広陵が1点返す展開
 再び1番太刀岡から始まった3回表、広陵は4番加川に代えてレフトに村上を入れました。第一打席を見ての早い決断でした。花咲徳栄・太刀岡は四球で出て千丸が送り、西川は1塁ゴロに倒れましたが進塁打となり、2死3塁、野村死球から2盗、2死2、3塁で5番須永がセンター返しの2点適時打を放ちます。4-1とリードしますが、広陵も取られたら取り返す、3回裏さすがのしぶとさで反撃します。2死から4番村上がセンターへヒットして2盗、5番大橋がセンターオーバーの二塁打で4-2、広陵は取られたら取り返すのですが、常に1点止まり、連打を許さない花咲徳栄投手陣の本領発揮です。4回はいずれも三者凡退でした。
■ 中盤大量点で突き放す花咲徳栄、徹底的な広陵・中村対策
 5回には花咲徳栄は3度目1番太刀岡から始まる打順、四球で出て千丸が痛烈に引っ張って右前安打で無死1、3塁を作り、西川がライナーで右中間を破る三塁打で2点追加、2年生4番の野村も鋭く左前ヒットの連続適時打、5点差となって広陵は堪らずピッチャー交代、イケメン平元からコワモテ山本にスイッチです。ここで5番須永が送りバントを成功させるイヤラシイ攻撃、6番高井がセンターへタイムリー二塁打でフォローし、8番綱脇の打球を右翼手が落球してまた1点追加、9番岩瀬がサードへのタイムリー内野安打でこの回一挙6点を追加して10-2としました。5回裏広陵は1番から、連打で1点返され次は怖い中村というところで綱脇から清水にスイッチ、打順2回りまで抑えてもらいたいという岩井監督の期待通り、リードしての清水登板はプラン通りでした。中村の強烈な打球はサード高井が横っ飛び止めて、内野安打にはなりましたが打点は許しません。その後清水は併殺と三振の見事な火消し。実は中村対策でサード、ショートは中村の時は深く守るようにしていたので、打球に届いたようです。レフトへ抜けていればさらに1点、中村が打点を挙げれば聖光学院戦のようにチームは異様に盛り上がり、ビッグイニングになる可能性があるので、花咲徳栄は打たれるのは仕方無いが打点は防ごうという作戦を徹底していたのです。
■ 試合を決定付ける花咲徳栄の執拗な攻撃、1点しか返せない広陵
 6回表は千丸から、フライアウトの後、西川がレフト線に技ありの二塁打、4番野村が痛烈に引っ張ったレフト前ライナーは1バウンドしてから強烈に跳ね上がり、レフトが合わせられず越えて三塁打、11-3となりました。2アウト後高井がセンターへの二塁打、7番小川がデッドボールで満塁、清水のショートゴロ、2塁送球、これを名手吉岡が捕球ミスして二者生還、9番岩瀬がレフトへのタイムリーヒットでこの回4点、14-3と試合を決定付けました。取られたら取る広陵はピッチャー山本のタイムリーで6回裏1点返し14-4
■ 後半3イニングは共に無得点
 7回は共に三者凡退、8回表花咲徳栄5番須永センターへのヒット、高井が見事送りバントを決め、小川がセンターへのヒットを放ちますが後続断たれ無得点、9回表2死から広陵はピッチャー交代、山本から森、花咲徳栄無得点。9回裏広陵1番高田誠四球、2番吉岡ショートゴロで1死1塁、迎えた中村に清水は直球勝負、痛烈に引っ張って2塁打、これは中村の勝ち、1死2、3塁、ここでも前走者は思い切って3塁蹴っても良かったのです。4番村上ショートフライ、5番大橋四球で2死満塁、6番佐藤ライトフライでゲームセット。
■ 埼玉県勢悲願の初優勝
 花咲徳栄は先発綱脇が試合を作り、リードして清水達也につないで強打の広陵打線を封じ、思い描いた通りの展開で初の甲子園優勝を果たしました。埼玉県勢としても初の夏制覇、選手権優勝です。春22回、夏23回甲子園出場、センバツ3回優勝ながら夏優勝の無い古豪広陵は、中盤に投手陣がつかまり、現広島の野村祐輔、現巨人の小林誠司らを擁し、佐賀北に敗れた2007年以来10年ぶり4度目の準優勝でした。埼玉県勢は、センバツでは大宮工と浦和学院が優勝していますが、夏はどうしても真紅の大優勝旗に手が届きませんでした。強いイメージの埼玉県勢ですが、過去には1951年に熊谷が、1993年に春日部共栄が決勝まで登りつめるも、あと一歩で優勝に手が届きませんでした。花咲徳栄も過去4回の出場の内3回は敗戦相手が優勝しています。今回は第99回、真紅の大優勝旗最後の大会で、ようやく掴んだ悲願の初優勝でした。
■ 今年の花咲徳栄のスゴイところ
 岩井監督はグラウンドでガンガンノックしてということは最近あまり無いそうです。スタッフが充実しているから任せている面もあるでしょう。もちろん先生ですから授業には熱心に取り組んでいるそうです。魔物のいる甲子園では神に味方してもらわなければというので、東松山の箭弓稲荷神社はもちろんのこと、遠征先でも神社に祈願するそうです。今年のチームは埼玉大会でも甲子園同様先制攻撃で相手の戦意を失わせ、ぶっちぎりで勝ちました。しかし決勝戦の相手は春の関東大会優勝の浦和学院、唯一辛酸をなめさせられてきた相手です。ここで今年の花咲徳栄の一味違うところが出ました。それはボール球、それも低めは徹底的に見極めることです。高めの球は、少々ボールでもひっぱたきます。好投手というのは追い込んでからボールになる球でうちとりますが、これを徹底的に見極められますと、苦しくなります。追い込まれても1球に集中して粘る、そして甘い球は逃さない、これで浦和学院を破り、甲子園でもこれを徹底しました。打者の顔がいずれも厳しく、他のチームと明確に違うことが分かりました。
 守備の堅さも要因でした。準決勝の東海大菅生戦ではミスも出たため接戦となりましたが、決勝戦はノーエラー、対する広陵は2エラーですが、中井監督がおっしゃっていたように見えないエラーも何個か有り、押された焦りからのミスと見えました。
■ 注目の花咲徳栄投手陣対広陵・中村の対決
 花咲徳栄の1、3塁コーチャーはデータ分析して相手の攻撃に備えます。彼らは徹底的なビデオ分析で、須永捕手と中村対策を練りました。その結論は、緩急を付けて、最後は変化球で撃ち取ることでした。綱脇の場合は外へ逃げるスライダー、清水は縦に落ちるフォークです。ただしその前にボールになる直球などで速い球を見せておく必要があります。広陵の中村奨成の第1打席は左翼線を破る二塁打でした。しかしこの打席で須永捕手は中村が直球にタイミングを合わせていて、遅い変化球には腰が我慢出来ず早く開くことを感じ取り、外側の変化球で撃ち取るというプランに確信を持ちました。第2打席はスライダーを空振り三振、今大会初の三振です。綱脇は小さくガッツポーズしました。第3打席は花咲徳栄のエース・清水達也の投じた146キロのストレートを痛烈に打ってサード高井が飛びついて内野安打にはなりましたが打点は防ぎました。第4打席はフォークで空振り三振。第5打席の前に清水投手は須永捕手に「ストレートで勝負させてくれ」と頼みました。初球の146キロストレートは左翼線を破る二塁打、これは中村の勝ちでした。自信のある球をいとも簡単に打ち返されて清水も脱帽でした。結局5打数3安打の活躍で、この試合ひとつとっても花咲徳栄の2投手対広陵・中村の対戦は中村の勝ちです。中村は大会通算19安打とし、大会記録に並び、二塁打でもタイ記録、打点、塁打数、本塁打では新記録でした。しかし中村は決勝戦、打点ゼロ、本塁も踏めず口惜しがりました。打たれはしましたが、花咲徳栄の中村対策は成功したわけです。
■ 花咲徳栄の見事な応援、吹奏楽との一体感
 優勝の陰に花咲徳栄応援団が大きく貢献したことは皆さん感じたのではないでしょうか。チャンスになると打者を後押しするリズミカルな応援、得点すると盛り上がる校歌の合唱、1回、3回、5回と「♪夏の花咲徳栄高校」の歌が甲子園に響き渡りました。高校野球ドットコム編集部は「最優秀応援団賞」に花咲徳栄応援団を選定しました。「サスケ」などに代表されるアップテンポ、かつ独創的な曲の数々で打線のリズムを後押ししました。応援マナーが話題になっている中で、花咲徳栄は相手の守備タイム時に応援を止めるなど、マナー面でも素晴らしかったですね。文句なく全国No1の応援というのが選定理由です。花咲徳栄吹奏楽部は埼玉県金賞ブラバンです。甲子園で吹奏楽応援を始めたのは日大三高です。天理高校など常連校は概ね応援が素晴らしいですが、アフリカン・シンフォニー、ルパン三世のテーマ、QueenのWe will rock you、サウスポー、BRAHMANのSEE OFF、X JAPANの紅、海のトリトン、山本リンダの狙い撃ち、エル・クンバンチェロ、宇宙戦艦ヤマト、夏祭り、スピードスター、ポパイ・ザ・セーラーマン、サンバ・デ・ジャネイロ、大塚愛のさくらんぼ、パラダイス銀河など定番の応援スタイルの学校が多い中、花咲徳栄はオリジナル曲が多いことも特徴です。定番曲ではロッテ チャンステーマ1が得意です。埼玉県大会でも浦和学院などと並んで応援団が選手を後押しする学校はやはり強いなぁと感じます。

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